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伊調 残り10秒で底力逆転!

 

伊調 残り10秒で底力逆転!五輪金メダリスト対決制し復活V 東京五輪へ「まだ上げていける」

レスリングの全日本選手権最終日が23日、東京・駒沢体育館で行われ、女子57キロ級決勝で、五輪4連覇の伊調馨(34=ALSOK)が16年リオ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(24=ジャパンビバレッジ)と対戦。金メダリスト対決を制して3年ぶり13度目の優勝を果たした。

 1次リーグ初戦では川井梨に敗れていたが、決勝の舞台で見事にリベンジしてみせた。第1ピリオドで場外に出されて1点を先行され、第2ピリオドでもアクティビティータイムを守り切られて1失点。2点のビハインドを背負った。ここからアクティビティータイムを守り切って1点を返し、残り10秒で底力を発揮。川井梨の右足を取り、尻もちをつかせると一気にバックを取って2点を奪取し、大逆転勝利した。

 試合後、伊調は「厳しい戦いになるっていうのは分かっていた。最後取れてよかったです」と試合を振り返った。ブランクを乗り越えての優勝に「本当に久々の緊張感の中で、たくさんの方に“楽しんでレスリングやれ”ってアドバイスいただいてノビノビやろうと思ってマットに上がりました」とし、今後については「まだまだ自分の中では伸びしろがあるっていうか、まだまだ上げていけると思っているのできょうの課題を生かして頑張ります。まずはきょうの戦いの反省をしっかりして(来年)6月に向けてここからどんどん上げていきたいと思いますし、その先に東京五輪が見えてくるといいなあと思います」と話した。

 4連覇を達成したリオ五輪後は現役続行か引退かの判断を保留。その後、元強化本部長の栄和人氏によるパワハラ問題が発覚した。第三者委員会によって伊調も被害を受けていた1人として認定を受けた。周囲が騒がしい中、春頃から試合を見据えた練習をスタート。ブランクを乗り越えるべく準備を重ね、思い悩んだ末に現役続行を決め、10月の全日本女子オープン選手権で2年ぶりに復帰。優勝して今大会の出場資格を獲得していた。

 今大会に優勝したことで、来年6月の全日本選抜選手権で優勝すれば、世界選手権の代表に内定する。そして、世界選手権でメダルを獲得すれば東京五輪代表に決まる。五輪金メダリスト対決に勝ち、優勝という最高の結果を手にした伊調が五輪5連覇につながる一歩を力強く踏み出した。